犬は関節の病気になりやすい

犬の最もなりやすい足のトラブルと言えば、関節が曲がり最終的に歩行困難になる『クル病』ですが、人間にもあるので、名前くらいはご存知の方も多いのではないでしょうか。犬の先祖である狼には、ほとんど見られない病気なので、人間に飼われたからこそ起きる病気と言っていいでしょう。

こうした「人に飼われた犬ならでは」の病気は意外なほどに多く、特に関節系の病気は列挙に事欠きません。原因は、ほとんどがカルシウムかビタミンDの不足で、特に日光を浴びる時間の少ない室内犬で起きがちです。その昔、前述の『猫まんま』『犬まんま』でもそれほど関節の病気が発生しなかったのは、多くの犬が外で飼われており、当時の日本人が魚中心の食生活事情であったことから魚の骨などをふんだんに与えられていたためです。偶然にも太陽光によるビタミンDの接種と、カルシウム分だけは事足りていたわけです。

犬の足が弱ると、飼い主によっては「運動が足りないから」と、無理に散歩に連れていったりしますが、ほとんどの場合これは逆効果。また、ガラス窓越しの日光浴もビタミンDのプラスにはなりません。放っておけば、関節の病気は悪化する一方で、特に『クル病』は、早めに対処しないと取り返しがつかないことになります。特に幼犬の頃の食生活は、犬の生涯の健康状態に多大な影響を与えるので、栄養素には注意を払わなくてはなりません。

ドッグフードが丈夫な体をつくる

犬は、人間と違って四本足なので足腰は生涯弱らない、などと考えていたら、大間違いです。犬も年齢を重ねれば、足も弱り、時にはまったく立てなくなったりもします。ちょっと前までは、飼い犬は短命でしたから、そうなる前に寿命を全うしていただけのこと。最近は、ドッグフードや飼い犬の環境が段違いに良くなりましたから、犬の寿命も大幅に増えて、逆に「足が衰えて立てない」ことを、よく目にすることになったとも言えます。これが大型犬になると、事はなおさら深刻です。

人間と同様、犬も健康の要は、適度な運動と適度な食事ですが、注意しなくてはならないのは「人間と犬は必要な栄養分がまるで異なる」こと。そして、もうひとつが、人間よりも加齢がはるかに早いことです。犬は、猫と並んで最も古い相棒ですが、野生であった頃の犬本来の食生活を知っている方というのは、よほどの犬好きの方でも稀でしょう。単純に『雑食』という知識はあるものの、それぞれの栄養バランスであるとか、必要量とかまでは「いちいち考えてられない」というのが正直なところではないでしょうか。

逆に雑食であるがゆえに、なんでも食べるからこれでいい、と考えている飼い主の方も少なくありません。なにしろ、日本でも、ちょっと前までは御飯に味噌汁をかけた、いわゆる『猫まんま』『犬まんま』を与えられていたくらいですから。犬も猫も、それぞれ食べこそすれ、『猫まんま』の御飯を消化する機能が(特に猫には)ありません。名前からしてとんだ過ちだったわけです。犬本来の食生活は人間とはまるで異なります。犬に必要な栄養素を、長年の研究でバランス良く配分された物がドッグフードであり、ドッグフードこそが犬の丈夫な身体をつくるのです。極端な言い方をするなら、一生ドッグフードのみを食べて生活していても、栄養面で問題はありません。

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